
目次
はじめに
こんにちは。横瀬です。
さて、前回「検索順位が2ページ目以降のサイトを見て、この順位にある要因を考えてみる」という記事を書きましたが、今回はその第2弾です。
第1回目はこちら
前回予告した通り、今回は「BtoBの反響営業」タイプのサイトについてみていこうと思います。
今回のキーワードは・・・
さて、ここで難しくなってくるのは、サンプルとなるキーワード選びです。
ターゲットは特定の業種や業界なのか一般的な企業全般なのか、商圏は全国対応か限られた地域のみか、どういった商材かなど…
あまりターゲットや商材がニッチすぎても参考になりにくい気がするので…なるべく企業全般をターゲットにしている商材で考えてみました。
ということで色々考えてみた結果、「ビジネスフォン 買い替え 〇〇(地域)」というキーワードで検索してみようと思います。
自分としては丁度いいキーワードではないかと思っていますがどうでしょうか?
例によってサイト名や地域は伏せさせてもらいますので、わかりづらい点はご容赦を…
2ページ目最初の方のページを開いてみた結果・・・
今回見させていただいたサイトですが…大体順位にして12位くらい(※検索タイミングで微妙に前後します)です。
デザインやレイアウトなどが10年程前に流行った構成のままになっているようです…リニューアルをおすすめします(汗)
まぁデザイン・レイアウトが古いからと言ってそれだけではSEOの観点でマイナスになることはありません。(ユーザー視点の話はさておいて)
ただし、
マイナスにしてしまう要素が盛り込まれている懸念はいくつかあります。
それは、「古いSEOのセオリーが適用されている危険」です。
ソースコードという裏側の記述を見てみると、こちらのサイトもそれを感じさせる書き方になっていました。(長くなるので詳細はまたの機会に)
しかし、順位を考えればそれほど大きな問題にはなっていないと思います。
(古いSEOによる影響を受けているのであれば、ペナルティを受けてもっと下の順位になっているはずなので)
ただここも改善次第で順位アップの余地がある部分ではあります。
それよりももっと重要なポイントがあるので、今回はそちらをメインに言及したいと思います。
モバイル対応はされている?

作って年数の経過しているサイト…有体に言ってしまえば古いサイトでまず気になるのは「スマートフォンへの対応(=モバイル対応)」です。
今では当たり前のものですが、ひと昔前はそれほど重要ではなかったため、対応していないサイトの方がほとんどでした。
(そういう場合はPCの見た目がそのままスマートフォン画面に表示されます)
結論から言うと、今回見たサイトはモバイル対応されています。
ただし、それはユーザー向けの話で、SEO的な観点では対応はされていないといえる状況でした。
SEOのモバイル対応=レスポンシブ対応
モバイル対応には大きく2種類あります。一つはレスポンシブ対応。平たく言うと「パソコンとスマートフォンで同じページ(URL)をそれぞれ見やすいように自動的に調整する」方法で、現在はこれが主流です。
そしてもう一つが「スマートフォン用にパソコンとは別のページを用意する」やり方になります。
※スマートフォンからアクセスすると、スマートフォン用のページへ誘導させる手法です。
これはモバイル対応が普及しだした初めの頃によく用いられていた方法です。
見分け方はURLを見ます。よくあるパターンはトップページに「http://〇〇.jp/sp/」の「sp」のような階層があったり(サブディレクトリといいます)、「http://sp.〇〇.jp/」のようにドメインの前にPCのURLにはない文字がついていたり(サブドメインといいます)します。
なぜこうしているかというと、当時、スマートフォンを考慮せずに作っていたサイトの見た目や操作性などをスマートフォン向けに対応させるにはそれなりの工数が必要でした。それならばスマートフォン用に新しいページを作った方が費用を抑えられたからです。
当時はそれで問題なかったのですが、この対応が後々になってSEOに不利な状況となってしまいます。
そのことについてもう少し詳しく説明していきます。
Googleが行ったモバイルファースト時代に対する変革
なぜこの方法だとSEO的に不利になるのか…
少し前に、Googleはスマートフォンの普及に伴って下記のようなアナウンスを行いました。
ユーザーにとってさらに価値ある検索結果を提供するために、Google ではモバイル ファーストのインデックス登録に向けた実験を開始しています。Google 検索のインデックスは、サイトやアプリについての単一のインデックスとして存続しますが、将来的に Google のアルゴリズムはモバイル版のコンテンツを主に使用するようになります。つまり、ページのランキングを決定したり、構造化データを理解したり、検索結果にスニペットを表示する際も、モバイル版のコンテンツが使用されるようになります。
Googleウェブマスター向け公式ブログ
このページの内容を端的に説明するとこんな感じです。
- これからはモバイル対応していないサイトは検索結果で不利ですよ
- そして将来的にはモバイル版のサイトを見て評価を決めますよ。(※現在はすでにこうなっています)
- モバイルとPC、それぞれで見たときのコンテンツは同じでないとだめですよ。
この中で3つ目の項目が「レスポンシブ対応してください」という事を意味しています。
先に述べた「URLを分ける」やり方を取っているサイトではPC版とモバイル版のページで下記の様な事が往々にして起こっている可能性が高いです。
- 内容が違う(片方で端折られていたりする)
- PC版にあってモバイル版にはないページがある(重要なページだけモバイル化した、モバイルだけ作られたページがあるなど)
- 情報を更新した際に片方を更新し忘れている
これでは上記を満たせませんし、逆にPCとモバイルで全く同じ内容にすると今度は重複コンテンツ扱いを受けるという問題も起こり得ます。
つまりレスポンシブ対応が最も効率的で理にかなったやり方でありGoogleが求めるモバイル対応であるという事にもつながります。
BtoBでもモバイル対応は必要!?
ここでひとつの疑問として「企業(の担当者)が見るのなら会社のPCからがほとんどじゃないの?」と思われるかもしれません。
確かにそのケースは多いでしょう。一方で、例えば移動中など何らかの理由で自身や会社のスマートフォンから検索するケースも増えて来ていると思います。
そしてそれが見込み客と自社とのファーストコンタクトとなる可能性もあるのです。

なにより、先に述べたようにGoogleはすでに「全てのサイトにおいてモバイル表示を順位決定の評価基準にしている」のです。
つまり、どんなにコンテンツがしっかりしていたとしてもスマートフォン向けに最適化されていなければ例外なくその部分はマイナスになります。
ちなみにこれはモバイルファーストインデックス(MFI)と呼ばれています。
もちろん、これだけが2ページ目の理由ではないとは思いますが、今回のケースでは大きな要因ではないかと思います。
まとめ
何だかんだでモバイル対応の重要性の説明に終始してしまいましたが、実際のところ長年リニューアルしていなくてモバイル対応がされていないBtoB向けサイトはまだまだ多い気がします。
そういった企業の皆さまはこれを機にリニューアルを検討してみてはどうでしょうか。
今は前述のMFIを考慮してたいていの制作会社でもモバイル対応はセットで行っているはずです。
デザインもそうですが、SEO対策もその時々でトレンドが変わっています。
特に10年くらい前に周流だったSEOはテクニック重視の風潮があったため、Googleから目を付けられて対策されてきた経緯があり、そういったサイトに対して厳しいペナルティが課されるケースもあります。
そうなってしまうと最悪の場合、今のドメインを捨てて作り直す必要まで出てきてしまいます。
一度ご自身のサイトがいつ頃作られたか、そしてその当時のSEO事情についてなどを調べてみてみてはいかがでしょうか。