目次
はじめに
横瀬です。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
昔から「傍目八目」なんて事をいいまして、はた目で見てればなんてことのない事でも当の本人からしてみればすっかり視野が狭くなっており簡単な事が思い至らない、などという事はこの世の常のようで…
我々の分野であるSEOの世界においても知ってか知らずか、ちょっとした事が出来ていないばかりに上位表示されず2ページ目3ページ目で四苦八苦…といったサイトもちらほらと見かけます。
そこで今回はそんなサイトを見てみることで、何が問題なのかを完全なる客観的視点から考察してみようなんて事を考えてみました。
上位サイトを参考にするだけでは上手くいかない!?
今と昔でSEOのやり方は変われど(詳細は長くなるので割愛)、WEBマーケティングにおいて自社を認知させる重要な戦略となっている点は変わりありません。
そして、ほとんどの検索ユーザーは何万件と検索結果が出てきたところではじめの1ページ目しか見ません(それも大半は上の方だけ)。
通常、自社の順位を上げたい場合、こういった上位ページを研究して良い部分を落とし込むのがSEOのセオリーとなっています。
ですが正直なところ「上位表示されているところを見ても、どこを真似したらいいのかいまいちわからない」というケースが結構ありませんか?
それはSEOの順位決定は複雑で、上位にあるサイトのSEOが必ずしも完璧なわけではなく「SEO的な問題」は少なからず存在しているからです。
例えばアクセスの多い人気サイトなどは、「たくさんの人に見られている」という事実だけでそれらの問題をGoogleが例外的に黙認してくれたりもするあるため、そういったサイトは多少SEO的にまずい部分があっても上位表示されるという事も珍しくありません。
しかし、検索結果の後ろになればなるほどプラス要因は少なくなっていき、Googleは悪い部分をシビアに判断していきます。
ところで今回の記事タイトルですが、かつての日本プロ野球の名将、野村克也氏の有名な言葉がぴったりだと思い、一節を引用させてもらっています。
「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」
ウェブの世界において検索結果の2ページ目以降に出てくることは純然たる「負け」です。
そしてそこにはそれ相応の理由があるという事であれば、実際のサイトのSEO対策状況からその理由を考察してみようではないかという寸法です。
決して他サイトを批判しようという意図は毛頭ありませんしそのあたりは十分配慮したいと思いますので悪しからず…
1ページ目に挙がってこないサイトは何がまずいのか実際に見てみる。
だいぶ前置きが長くなってしましましたが…
簡単に今回の趣旨を書いておきます。
目的は、「検索結果が2ページ目・3ページ目のサイトにはどんな特徴(原因)があるのか」を考える事です。
ただし、こちらが勝手にやっていることなので実際にどのサイトを見たのか特定はできないようにします。
当然サイト名・企業名・URLなどは一切伏せます。
目的によって検索KWも違ってきますので、サイトのタイプを大まか以下に分類し、複数回に分けて紹介していこうと思います。
- 来店促進型
- 反響営業型(BtoB)
- コーポレートサイト
- ECサイト
書いていて結構長くなりそうなので今回は「1.来店促進型」について見ていきたいと思います。
検索キーワードもサイトが特定されない程度の紹介に止めさせていただきます。
それでは実際に見ていこうと思います。
来店促進型サイトのSEOは地域名が重要
このタイプのサイトの場合、何といっても重要なキーワードは「地域名」です。
なぜならお店に行こうとしている人の検索だからです。
そういった人は「家や職場の近く」、「出先で立ち寄れる」など自分が来店できる条件にある場所を探します。
ということで、ここでは「サービス名 地域名」で検索してみたいと思います。
ちなみに当社、福岡の会社ではありますが、地域名は福岡以外で探しています。
検索するキーワードは「オーダースーツ 地域名」にしました。
2ページ目上位のサイトを見てみた結果
お見せすることはできませんが今時のデザインのおしゃれなサイトがでてきました。
もちろんモバイル対応もされており、ビジュアルやユーザビリティ(操作のしやすさ)は申し分ないと思います。
ではSEOの視点ではどうでしょうか…
もう少しで1ページに入りそうなサイトだけあってタイトルの付け方は問題なさそうです。
実績・事例やブログも1ページ1ページしっかり作って定期的に更新しているようです。
サイトとしてもよくできているし、クライアントさんもしっかり活用している印象です。
では何が問題か?
キーワードには適切な出現率がある
この場合おそらく「目標キーワードの出現頻度」ではないかと考えます。
ページにおける目標キーワードの割合が1ページ目に挙がっているサイトと比較して倍以上ありますし、 サイト内でも他の語句と比べて圧倒的に出てきています。
要は「キーワードの入れすぎ」が問題のように思えます。
目標とするキーワードはページ内において適切な割合があるといわれており、多すぎても少なすぎてもいけません。
特に気を付けなければいけないのが、キーワードを意識しすぎるあまりに不必要に文中に書いたりしてしまうとペナルティを受けて順位を落とされることもあります。
では適切な数値とはどれくらいなのか・・・
これは業種によって変わるようで、自社の目標キーワードの上位にある競合他社のサイトを目安に同じくらいに調整するのがよいでしょう。
キーワードの出現頻度は「SEOチェキ」などのサイトで調べることができます。
次に、2ページ目下位のサイトを見てみた結果
こちらも先ほどのサイト同様、デザイン的には比較的新しめのサイトの様です。
まずはキーワード率はというと…
逆に少なすぎる・・・どころか肝心なキーワードの一つが文中に全くありません。
また、地域キーワードもサイト内に書かれていません。
タイトル・ディスクリプションといったメタ情報(閲覧者には見えず、検索エンジンのために用意している情報)には上記のキーワードが書いてあるので、恐らくはその情報だけで引っかかっているのでしょう。
それと、コンテンツに関してはもうひと頑張り必要かな…というのが率直な感想です。
基本的にこちらのブログ、セールと休業のお知らせとシーズンものの宣伝が中心です。
これだと時期が過ぎてしまうとあとから見てもあまり役立たない過去の記事となってしまいます。
例えばスーツのタイプや素材の違いとそれぞれの特長、購入するする際のポイントなど、オーナーの知識と経験を元にした読み物があると、いつ見てもユーザーの役に立つし、そのお店の造詣の深さなどもわかり、信頼感も高まります。
コンテンツの質とSEOは密接に関係している!?
ここで「コンテンツの中身がSEOと関係あるの?」と思われた企業のWeb担当の方、大いにあるのですよ。
というよりも、近年のSEOはここが重要なところなので、しっかりと把握しておきましょう。
まず第一に、Googleはサイト全体を見て、どんな(何の)サイトかの判断を行います。
サイト全体の内容を見て、「ここは〇〇(サービスや商材など)のサイトだ」と判断します。
この〇〇の関連性を高めるためには〇〇に関するページが多ければ多いほど優位になります。
次に、googleはユーザーの行動を見ています。
具体的にはアナリティクス上の「平均ページビュー(PV)数」「平均滞在時間」「直帰率」といったところの数値が主な評価基準となります。
今回はこれらの詳しい説明は割愛しますが、要はこれらの数字を見て「ユーザーがどのくらいサイトに満足しているか」を判断しているのです。
満足度の高いサイトほど、長い時間(滞在時間が長い)多くのページを見ている(PV数が高い≒直帰率が低い)事を意味します。
こういったサイトは検索順位も優遇されます。(Googleは検索者の役に立ちそうなサイトを優先するわけですから当然ですね)
あともちろん、冒頭でも少し触れましたが、アクセス数(セッション数)も多い方が 当然 人気があると判断され、優遇されます。
つまるところ「ユーザー満足度の高いサイトを目指す」という事が最も有効なSEO対策なのです。
まとめ
どうだったでしょうか?
もっといろんなサイトを見て、他のSEOポイントにも触れたかったのですが、結構な文字量になってしまうので、いったんここまでにしたいと思います。
自社のSEOが思うようにいっていない場合、上位表示されているサイトばかりに目を向けがちですが、下位のサイトを見てその問題点を分析してみるのも問題解決のヒントになるのではないでしょうか?
まさに「人の振り見て我が振り直せ」です。
そしてそんな気づきを、自社がちゃんとできているか再確認してみてください。もし同じように出来ていなかったら改善を検討してみてください。
もちろんSEOは他にもやるべき事・気を付けるべき点がたくさんありますが、一つの方法としていろんな視点を向けてみて、できるところ、わかるところから改善をしていきましょうということでこの記事を書いてみました。
また次回、第2弾として他のカテゴリーでも同じようにやってみたいと思っています。