
要約
ホームページからの問い合わせ(コンバージョン)が要らない人はいないと思います。しかしながら、この目的が実現できていないご相談が、数多く舞い込んでいます。本記事では、少ない予算と限られた実績でも効果的に問い合わせを増やすための具体的な対策を解説します。すぐに実践できるコンバージョン向上策をご紹介します。
目次
- ホームページからの問い合わせが少ない本当の理由
- コンバージョン数を増やす「信用力」の作り方
- 実績が少なくても問い合わせを増やす方法
- 訪問者を安心させる実績一覧の効果的な作成法
- 問い合わせ率を上げる5つの必須ページ
- 訪問者の行動を促す効果的なCTA設計
- 今日から始められるコンバージョン改善策
ホームページからの問い合わせが少ない理由
「ホームページを作ったのに問い合わせが来ない…」これは作ったばかりのホームページよく抱える悩みです。しかし、その原因は見た目のデザインや露出の少なさだけではありません。
最も大きな要因は「訪問者があなたのビジネスの強みやメリットを理解できていない」ということです。インターネット上では、訪問者はあなたのことを全く知らない状態からスタートします。まず知っていただき、強みやメリットをお伝えするというハードルを越えなければ、どんなに良いサービスを提供していても問い合わせには繋がりません。
ちなみに、問い合わせに至る訪問者は平均して20〜30ページもの情報を閲覧していることがわかっています。つまり、十分な情報量と信頼構築のための要素がなければ、コンバージョン(問い合わせ)は発生しにくいのです。
コンバージョンを高める「信用力」の作り方
1. 訪問者の不安を取り除く情報提供
訪問者が問い合わせをためらう理由は「不安」です。この不安を取り除くための情報を提供しましょう:
- 会社の所在地や設立年、代表者名などの基本情報
- 顔写真付きのスタッフ紹介
- 料金体系の明確な説明
- 作業プロセスや納期の目安
- よくある質問とその回答
これらの情報は、「この会社は実在する」「予算内で依頼できる」「どんな人が対応してくれるのか分かる」という安心感を与えます。
実績が少なくても問い合わせを増やす方法
「まだ実績が少ないから…」と悩む必要はありません。実績が少なくてもコンバージョンを高める方法があります:
1. 少ない実績を最大限に活用する
一つひとつの実績を詳細に紹介することで、量より質で勝負します:
- ビフォーアフターの写真
- お客様の具体的な課題と、それをどう解決したか
- 納品までのプロセスや期間
- お客様からの感想や評価(可能な限り実名で)
これらの情報は、単なる「納品実績」以上の価値を持ち、あなたの仕事の質の高さを証明します。
2. 専門性をアピールするコンテンツ作り
実績だけでなく、知識や技術をアピールするコンテンツも効果的です:
- 業界や専門分野に関する情報発信(ブログなど)
- ハウツーガイドや役立つ情報の提供
- 専門用語の分かりやすい解説
- 資格や受講した研修の紹介
これらは「この人は本当に詳しい」という印象を与え、実績の少なさを補完します。
訪問者を安心させる実績一覧の効果的な作成法
実績一覧は単なるリストではなく、訪問者に「自分も依頼できそう」と思わせるための重要なツールです。特に重要なのが、小規模案件も含めた多様な実績を示すことです。
実績一覧作成のポイント
- 数量を明記する 例えば電話機設置の例なら、「1台」の小規模案件も「100台」の大規模案件も両方記載することで、「小さな依頼でも対応してくれる」という安心感を与えます。
- 業種や規模の多様性を示す 様々な業種や規模の顧客を含めることで、「自分と似た企業にも対応している」と思ってもらえます。
- 地域性を活かす 地元企業との取引実績は特に強調しましょう。訪問者に「私の地域でも対応してくれる」という安心感を与えます。
- 具体的な情報を含める 単なる会社名や商品名だけでなく、案件の背景や解決した課題などの具体的な情報を含めると、より説得力が増します。
たとえ数が少なくても、300件を目指して詳細に記載していきましょう。小さな案件も含めれば、意外と数は増えていくものです。
問い合わせ率を上げる5つの必須ページ
コンバージョンを高めるために、以下の5つのページは必ず用意しましょう:
1. 実績一覧・事例紹介ページ
前述の通り、小規模案件も含めた多様な実績を示すページです。可能であれば、代表的な事例については詳細な紹介ページも別に用意すると効果的です。
2. 会社概要・代表者挨拶ページ
代表者の顔写真と経営理念、創業ストーリーなどを掲載します。「なぜこのビジネスを始めたのか」という想いが伝わることで、共感を生みます。
3. スタッフ紹介ページ
対応するスタッフの顔や人となりが分かることで、「この人と仕事ができそう」という安心感につながります。専門スキルだけでなく、趣味や好きなものなど人間的な側面も見せると親近感が生まれます。
4. 料金・サービス詳細ページ
提供するサービスや商品について、明確な料金体系と共に詳細に説明します。「いくらくらいかかるのか」という不安を取り除くことが重要です。
5. 使いやすいお問い合わせページ
シンプルで記入しやすいフォームと、電話番号や営業時間などの連絡先情報を明記します。「小さな案件でもお気軽にご相談ください」というメッセージを添えるとより効果的です。
訪問者の行動を促す効果的なCTA設計
CTA(Call To Action)とは、訪問者に行動を促すボタンやテキストのことです。効果的なCTAは問い合わせ率を大きく向上させます:
1. CTAの配置場所
- トップページのファーストビュー(最初に見える部分)に大きく配置
- 各ページの終わりに必ず配置
- 長いページでは複数箇所に配置
- スマートフォンでは画面を固定する「追従」型のCTAも効果的
2. CTAの表現方法
- 「無料見積もりを依頼する」「まずは相談してみる」など具体的な行動を示す
- 「今すぐ」「まずは」など緊急性や手軽さを感じさせる言葉を使う
- ボタンの色は目立つ色を選び、周囲と明確にコントラストをつける
- 小規模な依頼でも歓迎していることが伝わる文言を添える
3. 不安を取り除くCTAの補強
- 「最短即日対応」「無料相談実施中」など、行動のハードルを下げる言葉を添える
- 「○件の施工実績」など信頼性を示す数字をCTAの近くに配置
- 「お見積りだけでもOK」など、気軽さを強調
今日から始められるコンバージョン改善策
ここまでの内容を踏まえ、今日から始められるコンバージョン改善策をご紹介します:
STEP 1: 既存ホームページの分析
Google アナリティクスなどのツールを導入し、現在のサイトの状況を分析します。どのページがよく見られているか、どこで離脱が多いかを把握しましょう。
STEP 2: 信頼構築のためのコンテンツ追加
前述の5つの必須ページを中心に、信頼を構築するコンテンツを追加します。特に実績一覧と事例紹介は重点的に作成しましょう。
STEP 3: CTAの最適化
各ページにCTAを適切に配置し、表現を工夫します。テスト的に異なるデザインや文言を試してみて、効果を測定するのも良いでしょう。
STEP 4: ページ間の回遊性向上
関連コンテンツへのリンクやフッターナビゲーションを充実させ、訪問者がより多くのページを閲覧できるようにします。
STEP 5: モバイル対応の徹底
スマートフォンからの訪問者も多いため、モバイル表示での使いやすさも重要です。特にフォームの入力のしやすさやCTAの視認性を確認しましょう。
まとめ
問い合わせを増やすためには、訪問者の心理を理解し、信頼を構築することが最も重要です。特に実績が少ない開業したての個人事業主こそ、多様な実績の見せ方や専門性のアピール、使いやすいCTAなど、細部にわたる工夫が必要になります。
また、ホームページは作って終わりではなく、継続的に改善していくものです。アクセス解析のデータを見ながら、どのページが問い合わせに貢献しているか、どこで離脱が多いかを分析し、常に改善を重ねていきましょう。
1件でも多くの問い合わせを獲得するために、まずは今日から実践できるステップから始めてみてください。小さな改善の積み重ねが、やがて大きな成果につながります。