制作担当の横瀬です。
近年のスマートフォン(以下スマホ)の普及によりWebサイトをパソコン(以下PC)ではなくスマホで閲覧するというユーザーが増加してきているのはご存知の事だと思います。
業種にもよりますが、一般ユーザー向けのサイトであれば6~7割方がスマホからのアクセスという事ももはや珍しくありません。
したがってホームページを制作するにあたってお客様からのスマホ対応の需要も年々増えてきています。
しかしスマホサイトの制作は、単に見た目をそのままスマホ向けに変えるというだけでは高い集客効果は望めません。
スマホとPCではユーザーの利用の仕方や目的・行動などが異なるという事を理解し、スマホサイト特有のユーザビリティ(使い勝手)を考えなければなりません。
ユーザビリティを向上させるポイントは色々ありますが、その中でも最も基本的かつ重要な部分としては以下のような点になるかと思います。
1.その場ですぐに電話できるようにする
スマホのメイン機能は「電話」ですから、サイトを閲覧していて「気になる商品を見つけたからお店に問い合わせたい」とか「良さそうなお店なので予約して行きたい」などと感じたユーザーがすぐに行動に移せるようにしておかなければ、せっかく興味を持ってもらてもサイトの使い勝手が悪いばかりに見込み客を逃してしまうという事になりかねません。
多くのスマホサイトは電話番号が記載してある画像などはタップすればその番号に電話できる様な仕組みになっており、ユーザーもその事を知っています。
サイトに電話番号を掲載しているのにタップしても電話ができないのであればその番号をわざわざ控えて、一度ブラウザを閉じてから電話を掛ける事になりますが、多くのユーザーはそこまではしません。
2.メールフォームは簡潔に
PCやフューチャーフォン(ガラケー)と比べ、スマホの文字入力は多くのユーザーが不便に感じています。
入力項目が多かったり、テキスト入力欄ばかりだと、ユーザーは途中で嫌になり投げ出してしまいます。
フォームの項目は最低限必要なものだけにし、チェックボックスやドロップダウン形式を採用するなどの対応が必要です。
3.メニューの表示のさせ方を考える
PCサイトであれば横幅も広く使えますので、サイトの左(もしくは右)側に、サイト内の各ページのリンクメニューが並べられたりしています。しかしスマホの狭い横幅では同じようにはできません。
ボタンを押した時だけ横から出てくるようにしたり、主なコンテンツ以外は表示を隠したりなどスマホ向けに最適化しなければなりません。
4.ページの遷移が多いサイトは敬遠される
スマホの主な利用シーンとしては「移動中」や「外出時の空き時間」などが多いと思います。
そんな時に、興味のあるページが何ページにもわたっていたり、目的のページまでの移動が多いと、PCの時以上にストレスを感じてしまいます。特に電車やバスでの移動中などはWi-Fiが利用できずページの読み込みが不安定になる場合が多く、「リンクを押したはいいがなかなか次のページが表示されなくて見るのをやめてしまった」という経験は、多くのスマホユーザーの方が思い当たるのではないでしょうか。
情報は多少長くても1ページ内に収めるべきです。
5.リンクは確実に押せるように
スマホのブラウザーにはカーソルはありません。操作もマウスでは無く指で行います。
PCサイトであればリンクがテキストで並べられたりしていてもさほど不便に感じる事はありません。しかし、人間の指はマウスカーソルと違って太く平べったいものです。リンクが隙間なく並んでいる状態では目的と違うリンクを押してしまい、ユーザーはイライラします。
ですからリンクボタンは大きく、十分な間隔を開けて設置しなければなりません。
などといった点が挙げられます。
スマホサイトの導入も制作会社への依頼の他、既存のPCサイトを安価でスマホへ向けに変換するサービスなどもありますが、会社やサービスごとに色々な特長がありますので、以上のような点を導入に際しての参考にしていただければと思います。